会長井茂圭洞(=作品写真右上「梅の花…」)。副会長兼理事長宮重小蘭(=作品写真左「赤穂岬にて…」)。理事長代行兼事務局長八社宮翠石。(=作品写真右中「海かなし…」)副理事長井川悠香、園部琴城、村里桃苑。常任参事井田峰月、高山溪洞、寺島鈴舟。
専務理事大森明華、岡田直樹、桐山小園、坂口靈洞、坂本宏則、長井素軒=文部科学大臣賞(=作品写真左下「しら雲に…」)、深瀬裕之、舟尾圭碩、村上誠。常任参与阿部小苑、小川美穂、北川周豊、西村五荘、村山小波ら10名。常任理事金井千桂、田中俊子、新田蕉園、野田杏苑、松本美穂ら8名。参与寺本白葉ら51名。理事には奥野誠亮賞に輝く遠周宏員(=作品写真右下「いとどしく…」)、一東大賞の浅井白蘭、及び前田美翠、山住康朗らで54名。
以上が昨年、小山素洞系の一先会と分離した、新生一東書道会の主要メンバ―達である。
離散集合は世の常とはいえ、兵庫県を中心に、日本全国にわたる会員数は約1,500人。神戸を拠点とする、かな書の名門は流石に層が厚く、幹部陣の中には4×6尺等の大作に、溢れる創意をもって果敢に挑んだ作品も見受けられた。また、古典研究を存分に踏まえたうえで、現代に息吹くかなの美しさを見事に表出した作品や、鋭き感性で個性を追求した作品等、掲載とした一連の代表作と共に、2×6尺の会員作をも含め、全体を通じて、実に見応えのある壁面が展開されていた。
一階の特別展示室で併催された松本美穂書作展も、シャ―プな書線で独自な世界を深め、好評。
(11・22〜24、兵庫県民ア―トギャラリ―)
一昨年の第62回展を目前とした9月19日に逝去された、故・伊藤鳳雲会長の亡き後、今回展は下記の如く、新体制を整えての開催となった。
会長山田勝香。副会長西本支星。理事長芝松翠。副理事長片岡紫江、中川楚苑、丸谷愛子、村田華穂、山本雅堂。企画委員に天野静代、大杉伸暁、窪田晶香、幸田華堂、谷迫裕香、吉澤劉石。
以上を中核とする第63回展は、エントランスからして変わっており、会場に入ってすぐが理事、次は理事、同人となっており、第3ブ―スに進んでやっと、前述の会長以下14名のメインとなる役員作が登場する。
山田会長の「大寺」(=作品写真右上)は、金地に木目模様の入った料紙3枚に各一行ずつの額装で、「大寺のまろきはしらの月影を上にふみつつ物をこそおもへ」。バックの黒が実によくきいており、潤渇自在に大胆な筆致で一家の風格を成す。転じて西本副会長の「松陰」(=作品写真左)は、渋めの二曲屏風。「松陰の清き浜辺に玉敷かば君来まさむか清き浜辺に…他」を、情感を込め、しっとりと落ちついた作品に仕上げた。芝理事長の「富士」(=作品写真右側下)は、朱の料紙2枚に「わが登る天城の山のうしろなる富士の高きはあふぎ見あかぬ…他」を、細めの濃墨で、現代的センス溢れる額に仕立てた。
他の各作も一作一面貌で、各々の個性を作品のうちに凝集させ、流石の見応え。後、常任理事、参事を経て同人、準同人とブ―スは進み、出陳総数は588点。新たな歩みは基盤も固く、更に一丸となって、21世紀の書を強靱に切り開いていくことであろう。
(11・23〜24、マイド―ムおおさか2階)
第25回記念展を迎えた白亜会。その記念展のための特別展示室が、本展と併せて設けられ、47点の作品が並べられた。本展と特別展との双方で、出品する作家側は大変だったであろうが、見応えのあるものだった。
新体制となった会の意欲を大いに評価したい。今後も、何らかの刺激剤は必要であろう。
海中に突き出た岩石の海岸。その岩石の量感的迫力が、薄赤に染まる空と対比を成す酒井俊幸の「朝凪(東尋坊)」(=作品写真右上)は、自然観照の深さを示す。鳥居塚照明「残雪」(=作品写真左)は、山中の冷気を手堅く描写し、國尾三代子「刻B」(=作品写真右下)は、朱赤の華やぎと少女像のあいだにアンティ―ムなものを感じさせる。
デッサン力で女性像の美を的確に捉えた、河野政子の「青い中国服」、斉藤隆の「オンフル―ル旅情」=刑部人賞は、風景への眼差しが、表現に厚味を与える。
今回の記念展での受賞作品は、厳選された印象が強い。
文部科学大臣奨励賞に輝いた木本重利の「教会の見える路地」(=作品写真左)は、素直にスペイン風景に溶け込む感覚が快い。原田嘉徳の「VENEZIA()
」=東京都知事賞は、イメ―ジ化する風景を斬新に構成化。第25回記念賞には、人物デッサン力を発揮した淺田照「彼は歌う氈v及び、透明感ある青色がトルソと牛骨の室内風景を詩情化する、北村あや子「青の情景」の2点。亀田清の「レッスン前の緊張」=白亜会努力賞も佳作である。【佃堅輔】
その他の受賞者。川島理一郎賞=槙榮子。大久保作次郎=梅川和男。白亜会賞=大沼きょう子。白亜会奨励賞=菅原淳。白亜会努力賞=山本満喜代。新人賞=鈴木敏彦。優秀賞=松琴政春、石井基善、弘中毅、中村好子、安藤安雄、桑原悦子、山口幾子、入江賢、池田洋子、和気千恵子、新沼尚久、山本登、宗本菊代、小玉精子。
(12・10〜15、東京都美術館)
マ白亜会のHPはこちらです(主な作品21点を展示しています)
現代日本美術の国際化が叫ばれているなかで、さまざまな試みが成されているが、i.m.a.展はその目標に向かって、確実な歩みを見せている。海外からの作家がもっと増えれば、会はより活性化してくるだろう。
自己のイメージ世界を潜在意識の暗部から表出する松田高明会長の「illusion」(=作品写真右上)は、不安な時代の内景を示す。滲みでる柔らかな色調で自己の情感を謳う檜原和子「AUTOMNE」=文部科学大臣奨励賞(=作品写真左上)は、ノスタルジックな雰囲気を醸成。
構成力とシックな多層的色面が生きる福島澄香の「子どものいる街」=i.m.a.大賞は、心をなごませる。濃密な幻想風景に、自然の“気”と言うべきものを感じさせる田村沃子「初夏」=東京都知事賞。透明な時間の室内空間を詩的に描く松田明美の「待つ時間」。金井清子「息子の婚礼」(=作品写真右下)は、家族愛をモニュメントに定着する。
常に混沌のエネルギーに自己を賭ける杉本ひろみ「港の祭典(夢彩遊戯の世界)」(=作品写真左下)。
その他、受賞者の中からは、門田圭介=松田ヨシオ記念賞。長尾良子=ボザール賞。吉田愛子=東京都議会議長賞。末宗恵美子、佐藤郷子=優秀賞。李明子=i.m.a.国際美術交流賞等々に注目。
【佃 堅輔】
(12・10〜15、東京都美術館)
理事長黒田賢一。副理事長魚田松園、大西きくゑ、小野桂華、笠谷竹風、森本栖鳳。評議員川島龍洲、墨谷華ら4名。常任総務理事一ノ瀬晶堂、加藤亙川、小林ミリ、田中徹夫、三宅白城、山根亙清ら12名。これに顧問、参与各1名をはじめ、総務理事77名、常任理事288名を加え、役員展の出品は389名を数えた。また理事は、12月10日の前期に295名、後期の12月12日に290名が展示された。
黒田理事長は3×3尺の正方料紙四枚に「我宿の…」(=作品写真右上)をはじめとする、春夏秋冬の歌を2枚のパネル上に、起承転結の呼吸も鮮やかに展開。筆勢もまた鋭く、現代的センスが閃く。
副理事長大西きくゑも、軸四幅に同じく「四季」(=作品写真左上)。個々の完成度も高く、一連の流れも一貫し、単一作としても一連作としても楽しまれる。同・小野桂華は、書人としての自分を詠んだ「筆とりて…」。闊達な人柄どおりの淡墨作は、変体仮名を一切用いず、そこはかとなく浮かび出る風情に親近感が湧く。同・森本栖鳳も同様な淡墨作ながらパネル展開で「雲海の…」。墨のなじみも良く、柔らかな作調で自然感溢れる味わい。
常任総務理事に移り、田中徹夫の「朴落葉…」(=作品写真右側下)は、伸びやかな大字作。山根亙清「春雨」(=作品写真左側下)も、同様な大字で情感を醸す。三宅白城の四曲屏風「四季の句」は、真面目な作調と構成美が印象的。
(12・14〜15、兵庫県民アートギャラリー)
プロムナード・書画短信
◇日玄会創立25周年記念第15回日玄書展 会長小名木東邨。淡墨の美しい抒情的な書。いわゆる翠軒流を継承・発展すべく昭和52年に創立。以降四半世紀の歳月と共に第15回展を迎え、役員の大作による日玄15人展を併催して、記念展を盛会に。 11・8〜10 埼玉会館
◇幸風会書展 賛助出品に仲田光成。代表米本一幸は自詠の「珊瑚草」等で2点を出品。専ら仮名の世界だが、隔年開催で第15回を迎え、会員41名もその年輪に相応しく、半切迄に現代的センスの活きた佳品を揃えて。 11・12〜17 銀座鳩居堂
◇第36回天真全国書道展 主催=書道研究天真会(会長甫田鵄川)。出品は役員、会員、準会員、公募等で約650点。2×8尺、3×6尺の漢字行草作を主体に、調和体や大作が程よく混じり、内容の向上も顕著に。 11・19〜24 大阪市立美術館
◇村野大仙書作展 書道芸術院副会長で、毎日書道会等でも要職を成す、氏の初個展。出陳は大作を主に、全て新作の前衛書で45点。古文字より発想する豊かな創造性と、優れた墨彩の抒情美で鑑者を魅了。 11・19〜22 東京銀座画廊・美術館
◇第5回記念公募インテリアの書展 室内に書を飾る事をめざし『書の一輪ざし』を標榜する日本で唯一のミニ作品による書展。早くも第5回を迎え、応募数も昨年を上回り、国内外に順調なる浸透を見せる。 11・19〜24 池袋/東京芸術劇場
◇書展太陽2002 今年も先師金田心象の遺墨を中央に、代表村井虹城ら総勢16名が、略半切で師の後を一途に追随しての書作。対面では半紙に師の一字書を手本とした31名の臨書作による『書の教室選抜展』も併催。 11・23〜28 銀座書廊
◇勝俣睦絵画展 副題に《四季折々の自然の風景をたずねて》とある如く自然を愛する気持ちを大切にして描いた、大小約80点を発表。取材は地元の箱根仙石原から、広く国内外に及び積極果敢。 11・24〜30 東京交通会館B1ゴ―ルドサロン
◇第9回全国書藝學會展 会長河本鶴翠。出品は学生を含め約900点。河本会長は2×8尺2幅に風格ある行草の4行で、その快気ぶりを示す。場内には役員22名の気概ある特別出品作もあり、全般に活気旺盛。 11・26〜12・1 大阪市立美術館
◇第42回璞社書展 江口大象会長の超大作を始め第1室の役員作は266点。作品は超大作から半切以下の小品迄、漢字行草、隷書、少字数、調和体、かな等と実に多彩。次室と合わせた総数871点にその粋を結集。 11・26〜12・1 大阪市立美術館
◇第21回白峰社書展 代表後藤竹清。理事長鈴木まつ子。今年も近代詩文書を中心に、一字書等で511名が出品。河辺久美子ら8名によるホ―プ展の大作や受賞作、及び意気高き佳品を要所に配し。 11・28〜12・3 新宿/朝日生命ギャラリー
◇第23回臨泉会選抜小品展 理事長佐々木月花。いつもの上下2会場から今回は3階のみとし、役員中心の展観。特有の一字書を主に、少字数や仮名を含めた51名の作品は各々の表現にツボを押さえて見応え充分。 12・3〜8 銀座鳩居堂画廊
◇第20回書海社師範展 恒例となった同展も、早くも20回の節目に達し、半切軸に統一された骨格逞しい漢字各体を主に、315名の出品。師範は現在500名内外を数えるが、実情的には書海社の牽引者たる存在。 12・3〜8 東京セントラル美術館
◇第15回記念郁文社書道展 会長高木聖雨。念願の銀座での記念展は、広い2会場を使用し、右側に会員104名の溌剌とした作品、左側を併催の「中国明清の書・名家系譜を探る」とし、約100点を展示。正統派の面目を立派に果たす。 12・4〜8 東京銀座画廊・美術館
◇第19回産経神奈川百選書展 県内の代表的な書家101名を一堂に、半切迄の作品群は、漢字各体から、かな、刻字と、実にバラエティ―に富む。流派を越えた競演の場は、水準的にも高度なもの。 12・5〜10 横浜/桜木町ゴ―ルデンギャラリ―・ギャラリ―守玄齋
◇第25回記念馨香会展 会長香川倫子。記念展にあたり、会長作を挟み、前会長香川春蘭4点と、前顧問香川峰雲7点の遺作を、会場正面に特別展示。会員、準会員の72名がこれに続き、前衛書を主とした各作に創意を凝らす。 12・6〜11 銀座松坂屋カトレヤサロン
◇第6回小川白果書展 副題に《外遊の書と語る会》とある如く、作者は足掛け6年をかけ、世界の主な国を全て訪れた。芸術とは何かを確かめる旅。そして各国での実践を経て得た、自己の書への確信。一字書や自詠の句等、大小36点の出陳作が、その境地を雄弁に物語る。 12・10〜15 新宿/朝日生命ギャラリ―
◇第6回大越雪堂書作展 紫雲書道会名誉会長の大越雪堂氏。短歌と書道の二つの道を歩み続けて60年。これまでに出した歌集も8冊を数える。傘寿を迎えての記念に、その中に収録した4,115首の中から、112首を自選し、略半紙大に統一した紙に平明な作調で。 12・10〜13 新宿/全労済ホ―ルスペ―ス・ゼロ
◇第26回紫風会書展 会長小名木東村。埼玉在住の千紫会所属のメンバ―88名による書展。2×8尺を主体に、半切や小品を含め、作品の大方は淡墨行草の翠軒流だが、調和体や仮名も散見され、幹部、会員が一丸となっての進捗に、年毎の新たな水準向上が窺われる。 12・13〜15 埼玉会館
◇第62回南門ミニ書作展 主催日本書道学院(理事長大西昭堂)。さる10月11日に逝去された、池谷華道理事長の遺墨を囲み、会員100名が、F0、葉書、寸松庵等のミニ作品で。各々空間処理も巧みに、インテリアとしても注目される佳品が多い。 12・23〜26 横浜/桜木町ゴ―ルデンギャリ―
◇第6回研林書会展 林竹聲・蕉園夫妻が主宰する研林書会の、3年毎のペースで催される書展。会員は毎日サイズに、縦半切や正方等々で、主宰と併せ115名が出陳。各自語句を練り、漢字の少字や多字を主に、かなや調和体も含め、伸びやかな展観。 1・2〜8 銀座松坂屋カトレヤサロン
◇第26回選抜研墨展 会長島村谿堂。今年も会長の四曲屏風を中央に、選抜された会員29名が和を以て持てる力を、半切迄の軸や額に存分に披瀝。漢字各体を主に、詩文書やかなを含め、清々しい各作は、年毎の水準の向上も顕著。 1・7〜12 ロイヤルサロンギンザ
◇第22回公募国際水墨画展 会長室伏春玲。出陳は海外からの応募も含め全109点。水墨画の美しさを世界に広め、水墨画家の資質の向上をはかり、新人画家の発掘育成を目的に、今年もまた逞しき前進を続けている。 1・10〜17 東京都美術館
◇第44回有山社書道展 別名東京謙慎と称する如く、謙慎書道会の東都在住の常任理事以上に、昨年の本展で上位受賞の理事11名を加えた全94名が出品。流石に実力者揃いで、漢字各体に仮名、篆刻等々、特別企画の『中国書画名品展(清朝中晩期)』74点も同様に、質実共に高度で正しく玄人好みの展観。 1・14〜19 東京銀座画廊美術館
◇第3回臨池会新春展 会長杉岡華邨。古都奈良に本拠を置く仮名の名門によるこの催しも、新春の銀座に見事定着。出品は会長の2点をはじめ、2×8、3×6尺の額装から、軸、折帖、巻子等の小品迄で102点。典雅さと現代性を合わせ持つ各作で来場者を魅了。 1・17〜19 東京銀座画廊
◇第21回東雲会書展 主婦の友文化センタ―の講師陣による同会も、既にその役割を終え、以降は仲田門下の研鑽の場として継続。20年の歴史から更なる飛躍を願う今回展には、新会員3名も加えられ、一派を成す仮名24点に、ひたすらなる精進の成果を示して。 1・21〜28 銀座鳩居堂画廊
◇第46回横浜書道連盟同人展 会長北見雨洋。出品は顧問や審査員等で106名。各作小品の世界ながら、様々な手中の書に高き完成度を示し流石の面目。 1・23〜28 横浜馬車道ア―トギャラリ―
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