美術鑑賞社 01(zero-one)ギャラリー
2000年7月10日


 

 第69回朔日会展

 朔日会は昭和12年、羽藤馬佐夫により創立。羽藤淑子(=作品写真右「桜の頃」文部大臣奨励賞)、加藤正信、白石延夫ら創立委員とともに、翌年六月、第一回展を銀座三味堂画廊にて開催。以来、創立から60年を越えて、大戦の苦難期をも休むことなく、一貫して「新具象の旗手」として「日本ルネッサンス運動」「ニュ−立体派運動」を展開し続けている。

 大作、力作を、役員から会員にいたるまで、大半が複数出品となっており、会場には一途な熱気が充満している。対象に対する果敢な姿勢による、鮮烈・強靱なマチエールを駆使して、全く余すところがなく、その迫力に圧倒されないものは、先ず無いであろう。

 代表羽藤恒郎(=作品写真左「ふたり」)、副代表羽藤朔郎(=作品写真右「I子さん肖像」)、常任委員本城順子、羽藤京子、林正江らを中心に、新たなゼネレ−ションの活躍も目覚ましい。

 なお今年から文部大臣奨励賞と、台東区長賞が新設された。会の歴史からいえば何故今頃にとなるが、全国展開と共に体制を整えての事と聞き、納得された。

(5・9〜19、東京都美術館)

 


 

 第46回光荘会書道展

 由緒ある木造三階建てだった東京美術倶楽部も、現在は瀟洒なビルに姿を変えている。しかし二階には和室の大広間があり、内庭の眺めは、しばし都会の喧騒を忘れさせる。女流の殿堂たる光荘会には、やはりこの会場が一番ふさわしい。

 浅田春荘会長は、近年続けている川シリーズで“玉川の一筋光る…”(=作品写真左)。全体の構成に情景を映し、渇筆部に水面のきらめきを連想させる、すっきりとした一行だ。副会長磯部容光“大樹の芽…”(=作品写真右)は、あえて散らさず、スケール豊かで、かつ繊細な表現が心地よい。

 出品は会長以下、師範部163名、同人部120名、一般部70名、教育部146名。マンネリ化が、少しも感じられないのは、指導と運営の賜物であろう。

 会場入口には会長作の“古事記”。かつては師の遺墨や、生け花を飾ったこともあったが、会を代表して来場者を迎えるこの作品は、来年より順次持ち回りとなる。次回への楽しみが、また一つ増えた。

(5・13〜14、東京美術倶楽部) 

 


 

 第50回記念新興展

 昭和12年、日本美術院を脱退した茨城杉風ら院友12氏によって設立。大戦の中断期を経て、昭和26年に再興を成し、昭和30には社団法人化された新興美術院の第50回記念展。

 出陳作品は日本画のみで199点。二段掛けを排し、理想的な会揚に大作が並ぷさまは正に壮観であり、新旧それぞれに精進の歴然たるものが多かった。

 時代に伴ない、様式の変遷は当然ながら、この会にはこの会独自のカラーがあり、創立以来の強靱な在野精神に一貫されている。理事長平田春潮(=作品写真右上「神楽八岐大蛇」)、事務局長飛田啓之介(=作品写真左「昏」)、常任理事御田勝平、大槻悦康、菊池柾寿、斎藤二良、鈴木忠実、高嶋晟子らの幹部陣をはじめ、理事衣川昌良=新興美術院第一席、監事山下昇、藤崎億桜、参与小野幽恒=文部大臣奨励賞、安食孫四郎=東京都知事賞らが、存分な力量を如何なく展開している。

 その他会員、準会員、一般の中にも、受賞作を中心に注目させる作品が少なくないのは、大きく今後を約束する好材料といわなければならない。新鉱脈にも大きな可能性を秘め、逞しい前進性から、やがて面目を新たにすることであろう。その日も決して遠いものではない。

(5・21〜30、東京都美術館)

 → 新興美術院ホームページへ(主な作品20点を展示しています)

 


 

 第66回旺玄展

 日本画、版画もあるが、主流の洋画から数点紹介する。斉藤寅彦(=作品写真右「時の跡 '2000」)はシリーズ連作だが、リアルな眼差しと描写で説得力を持つが、今回は渦巻状構成にして動感をうんでいる。

 野老山作太郎(=作品写真左「裏街」)は裏町風景に明噺な明暗を導入してドラマティックな演出を試みている。勝俣睦(=作品写真右「満ち潮」)は海潮だけに視点を据えて満ち来る潮の雄姿をとらえ、その力強い躍動感を描出した。

 小玉政美は廃墟化した都市にマヌカンと着い女性を配し、虚栄あるいは栄華のむなしさを訴求、色調が佳い。小島房子は猥雑な画面をしっかり構成し、テーマを視覚的に訴えながらコンポジションとしてもしっかりしている。酒井文枝は独自のフォルムの構成に興趣を盛り込んだ。他に、松間弘、石野秀子、ファンタジックな貞永マミなど。【美術評論家 中野中】

(5・21〜30、東京都美術館)

 → 旺玄会ホームページへ(主な作品21点を展示しています)

 


 

 第33回白鳳書展

 二宮珠鳳氏が主宰する白鳳書道研究会の第33回展。

 このところ「花鳥風月」をテーマに、順次発表を続けており、今年はその三回目。テーマ「風」にちなんだ、和歌や言葉を素材とした作品、約150点が展示された。

 出品は漢字各体に仮名、近代詩文書など。主宰は万葉のうた“埼玉の津に居る船の風を疾み…”をはじめ三点。古文書にそって、漢字とカタカナで表現されたこの東歌は、楷書に近い雰囲気を醸し、良寛調の線質

が味わい深める。他、主なところでは、二宮翠江、石井玲甫、岩壁雅堂、岩本麗翠、鵜野清月、松永光鳳、山本梢苑らの各作に着目。

 古典に立脚しつつ、今を生きる書のあり方を模索しており、自由な会風のもと、作品は伸びやかさをより増している。テーマにより、素材への理解が深まることも、その相乗効果となっていよう。大作に取り組む会員も増えており、会場は盛り上がりを見せていた。

(5・24〜28、茅ヶ崎市民文化会館)

 


 

 第47回新美術協会展

 会場を歩いて快い気持ちに誘われるのは、大作がゆっくり展示されている構成空間にもよるが、水準の高い作品群が心をなごませ安心感を持てるからだろう。役員と受賞作から10余点を紹介する。

 六郎田天鈴は漢武帝に因む大作2点、雄大なスケールの中に展開、浅野紫露(=作品写真右「競花爛漫」)は初夏の草花を瑞々しく、池辺安民は紫色を基調に海辺の景に心象を仮託。

 小宮山俊(=作品写真左「緑湖(雨畑湖さくらもみじ葉)」)は湖畔秋景を4曲1双に展開、左双の鮮烈さに対する右双のやわらかな伸びやかさ、色調の深さが印象的。水谷桑丘はネパール連作、暖色の人物図の中に鋭峰高山群を配し、その対比にインパクトと対比の妙あり。

 神前福正の椿は花葉のボッテリ感に温もりがこもり、青緑色の中の朱が美麗。竹内摩美の青の中の白の清らかさとテーマ性が重奏しスケールの大きさも感じ、増川武推の幾何的抽象構成は理に陥ないで色の自律性を効かし、今井玄花の寂的幻想世界は独自だ。

 大石喜代男の素朴の強さ、多田夏雄の底知れぬ可能性への魅力、鈴木夏江の郷愁感、山崎富佐子の風俗と人間造形の力強さ、等。【美術評論家 中野中】

(6・1〜10、東京都美術館)

 → 新美術協会ホームページへ(主な作品20点を展示しています)

 


 

 第45回全国神融会書展

 書は古典をベースに現代展開が計られるが、会によってその書風は様々だ。この書団神融会(会長炭山楠峰=作品写真左、副会長掘田南郷=作品写真右側左、同・津村龍堂=作品写真右側右)は、故・炭山南木ゆかりのオーソドックスな漢字の会だが、溌剌とした前進意欲に、清新の気風が如実に感じられる。

 その理由の第一に、20代から30代といった、若い世代の台頭が上げられよう。なにより制作に没頭できる環境が整えられており、ここにきて急激な伸びを見せる。漢字の骨格逞しさは共通だが、野太い線や筆速に宿る磊落さに、豪放な先師の面影が偲ばれる。

 また7〜8年前から設けられた審査員対象の南木賞が、良き刺激となったのも事実だろう。型にはめず、各々の指向を尊重しての指導が、新たなゼネレーションを引きつける、大きな要因となっている。

 出陳は学生部とあわせ、約500点。調和体もほどよく配置されており、21世紀に向けての理想的な前進を続ける同会には、今後ますますの期待が寄せられる。

(6・6〜11、大阪市立美術館)

 


 

 2000年記念書王社選抜展《予告》

 古典探究の上にたって、より新鮮な感覚と精神性を大切にした個性ある現代書の創作を目標に、日々研鑽を重ねる書王社の2000年記念選抜展が、7月12日から16日まで、銀座松坂屋別館5階カトレヤサロンで開催される。〔入場無料〕

 書・夏の陣と呼ばれる如く、この時期は上野の東京都美術館も書一色となる。

 そんな中、円やかな線質、リズミカルな紙面構成で、現代性を持った独自の書を発展させてきた、鈴木景堂会長の率いるこの社中展は、是非とも見ていただきたい展覧会のひとつだ。

 素直な感性の発露は、誰でも無条件に楽しめよう。来場者の投票よって決まるユニークな、ピープル賞というのもある。あなたも一票投じてみてはいかがだろうか。

 → 書王社のホームページはこちらです 

 


 

 プロムナード

 この6週間で12kgの減量に成功した。ウエストも7cm縮まり、前に買った夏用のスラックスもすっきりとはける。

 なにより嬉しいのは、体質の改善によって、太りすぎからくる、成人病一歩手前の、肝機能値、総コレステロール、中性脂肪といった各数値が、すべて正常値に戻ったことだ。

 今回試したのは、ハーブを主原料としたダイエット用栄養補給食品。一食僅か89キロカロリーで、体に必要な46種類の栄養素を、完璧に補充してくれる。

 朝と昼をこれに切替え、夜は普通の食事。大好きな晩酌も毎日続けてのこの結果。これは本当に凄い。 【藤谷弥道】

 


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